仕事に追われるビジネスマン

私のゴルフ友達は30代後半から40代の
油の乗り切った人たちが多い。
最近、彼らの付き合いが悪くて困っている。
なんでも昇格などして、休みがままならないのだとか。

「先月は一日も休みがなかった」などと
自慢のように言うのも困ったところだ。

仕事に追われて疲れ果てるビジネスマン

30代後半から40代のビジネスマンとは、
まだ昭和の働き方を引きずる世代なんだろう。
とにかく体力勝負で、
「仕事があるのなら徹夜してでも、
 休みを削ってでもやってやるぜぃ」
てな勢いなのだ。
休みがほとんどとれないことに疑問を持っていない。

昇進したら新たな仕事が待っている。
それは課長として、部長として、支社長としての仕事だ。
さらに以前からの仕事も彼らにおぶさってついて来る。
そりゃ、忙しいわね。

生産性など、彼らの思考には全くないのだろう。
しかし、それでは体力は奪われ、
大きな利益を生む新たなチャレンジなど不可能だ。
新しい発想、新しいスキルの習得がなくなり、
自分の成長はそこで終わる。

当然、会社の成長も止まり、
その時は大ヒットを打った行動もいつか古びたものになって行く。
このことに早く気づける人は稀で、行き詰まってからようやく「なぜだ?」と思う程度が関の山だ。

いかに仕事を切り捨てられるか。これで生産性が決まる

これからのビジネスマンの成長と収入UPは、
生産性の低い仕事をいかに切り捨てられるかにかかっている。

それは文字通り切り捨てることもあれば、
誰か他の人に仕事を回すという手段もある。
そこで生まれた時間で、新たな利益の高い仕事に取り組むためだ。

多くの人は
「そんな無理ですよ。今でも相当仕事を省いているんですから」と反論する。
しかしそれができなければ、
自分が疲れ果て貧乏になるだけだ。
死ぬ気で仕事量を半分にする決断をすることだ。

 

支社長はこうして仕事量を半減させた

彼は中堅の印刷会社のとある支社長。
彼の業務は任された地域の取引先に挨拶に行き、顔をつなぎ、将来の受注につなげることのようだ。

今日は富山、明日は長野、そして群馬へと
彼の旅は果てしない。
「キミは水戸の黄門か!」
と笑い話にもなった。

土日に営業をしている取引先も多く、
だから土日も取引先訪問で休めない。
時に土地の祭りやイベントにも顔を出す。

私は初め、彼のスピーチコンサルティングを通じて知り合いになったのだが、
途中から業務の軽減をテーマにしたコンサルティングに変更になった。

その仕事は本当に必要なのか?

私は彼に「本当に全ての取引先を巡ることが売上UPにつながっているのか、調べてみましょう」と伝えた。

すると、確かに大きな売上につながっている取引先がある反面、
・売上はあるがその額が小さい客
・直近の売上にはつながってはいないが一年以内の大きな売上が見込めそうな客
・2、3年後の売上につながる可能性のある客
・全く売上が見込めない客
と別れることが判明した。

これまでと同じやり方に疑問を持ってみる

彼はまず売上が見込めない客への訪問をやめた。
次に1年以内に売上が見込めない客と売上が小さい客への訪問もやめた。
彼が訪問しない客は支社の営業マンが電話やメールでコンタクトを続けることにした。
驚くべきことに、売上は全く減らなかった。
ついでに土地の祭りやイベントへの出席も全てやめた。

彼は全ての客を訪問するという仕事のあり方に
疑問を持つことがなかったようだ。
外部の人に言われて初めて、そんな考え方があることに思い至ったと教えてくれた。

仕事量を半減させるためには、ある部分をばっさりと気持ちよく切り捨てる勇気が必要となる。
ちょっとした仕事を削るという程度の対処では、仕事は減らない。

出来た時間で新事業へ乗り出す

これで彼には週に1.5日分の時間が出来た。
その浮いた時間を、彼が以前から温めていた
新規事業に費やすことができるようになった。

彼は印刷の仕事で出来た人脈を使って、
第2新卒の人々を教育し、
就職を斡旋する部門を社内に立ち上げたのだ。

第2新卒の人材を一流のビジネスマンに育てるスキルを持った会社と、就職を斡旋できる情報会社に人脈があったのだ。
これは上司である専務からも要望されていた事業であった。

ここには大きな利益が見込まれて、
本社の支援も本格的になった。
二年後、彼は就職斡旋会社を子会社として
独立させ、支社長から社長へと昇格した。

支社長は本社で言えば課長待遇。
しかし子会社とは言え、
社長は役員クラスが抜擢される地位だ。
本社の部長も役員も一気に25人抜いて
一国一城の主となった彼は、
また新たな生産性UPの努力を始めている。

短い言葉で核心を伝える力が生産性を高める

「どんな仕事をしているんですか?」

そう聞かれて、
「建設の仕事なんです」
「介護の仕事なんです」
のように抽象的にしか答えられない人は、
チャンスを逃しているかもしれない。

短い言葉で核心を突く表現ができる人は、たった一度の出会いでチャンスを逃さず成功できる。

私も自分の仕事を他人に伝えるのに
苦労をして来た。
「話し方ですか。赤面とかどもりとかの?」
こんな誤解をよく受けたものだ。

「短い言葉で核心を伝える力を指導しています」

と言えば、「えっ!そんなことができるのですか?」という言葉が返って来るようになった。
コミュニケーションの持つ力を、たった一言で伝えることが可能になったのだ。

すると企業の中核を成すような人々、
仕事のできる人々も
話し方に興味を持ってくれるようになった。

私が欲しかった生徒層との出会いを、
短い言葉が叶えてくれた。
短い言葉で核心を突けるようになると、
生産性が十倍になることもあるのだ。

まとめ

1:目の前の仕事に追われていませんか?
2:仕事量を半分にする決断を!
3:これまでと同じやり方に疑問を持ってみる
4:できた時間で生産性の高い取り組みを
5:短い言葉で核心をつかむ力、それが生産性につながる

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